2010年06月18日

徳島の秘境駅「坪尻駅」記念スタンプ“逃避行”のナゾ(産経新聞)

 車で行けない“秘境駅”として鉄道ファンに人気のJR土讃線「坪尻駅」(徳島県三好市池田町)。今年1月に“還暦”に当たる開業60周年を迎え、にわかに脚光を浴びる中、駅の待合室に備え付けの記念スタンプが盗まれる“御難”に遭った。「寂れた無人駅に足を運んでくれた観光客の思い出に」とスタンプ設置にかかわった関係者は一様に肩を落とし、県警三好署に盗難事件の被害届が出されたが、5月にスタンプは青森で発見され、“帰還”を果たした。いったい誰が何の目的で運んだのか?謎めいた事件の真相を探るべく秘境駅へ向かった。(谷田智恒)

 ●秘境駅に降り立つ

 徳島、香川の両県境にある猪ノ鼻峠付近、標高272メートルの地点に位置し、周辺には深い山々しかない坪尻駅。ワンマン運転のディーゼル列車からホームに降り立つと、時の流れが止まったかのような独特な雰囲気に包まれ、心が和む駅だ。

 坪尻駅はJR四国管轄の単式ホーム1面1線のスイッチバック式の無人駅で、当初は讃予線(現・予讃線)の讃岐財田−佃間が開業した際、坪尻信号場(駅間の長い勾配区間の途中に設けられた列車の行き違い施設)として設置された。昭和25年1月に信号場を廃止、坪尻駅となった。

 「車で近づけない」というのが、坪尻駅を表現する際の“枕詞(まくらことば)”。駅を取り囲む山々を探索すると、アクセスらしきものは細い獣道だけ。車はもちろん、自転車でも近づけそうにない。地元住民らでつくる町おこしグループ「おおぞら会」副会長で、元三好市議の山下順治さん(57)は小学校から高校まで駅を使って電車通学をしていた。「駅にはげた箱が置いてあり、通勤の大人たちは長靴から革靴などに履き替えて出勤していたような記憶がある」。

 昭和25年の駅開業の際、この地を訪れた旧国鉄幹部は「イノシシやサルしか使わんような駅を造ってどうする」と“予言”のような発言をしたという。「とはいえ、われわれの住む集落への道路整備が進むまで70〜100人ぐらいの人は利用していた」と山下さん。現在も1日上下7便ずつ計14便が停車するが、駅を利用する住民はたった1人。しかし、近年の秘境駅ブームに乗って全国から人々が訪れるようになり、今回の事件はそんな中で起きた。

 ●盗り鉄の犯行か?

 坪尻駅は信号場から晴れて駅に昇格して以来、今年1月10日で開業60周年を迎えた。翌11日にJR四国が「還暦祝賀会」を催したところ、高松駅発着の臨時列車も運行、約200人の鉄道ファンが詰めかけ、静かな駅もにぎわいを見せた。

 「秘境駅の人気ランキングでも全国7位につけている。還暦祝賀会の際にも、多くの鉄道ファンの方々にも来ていただき、『本当に愛されているのだなあ』と感銘を受けていただけに、事件はショックでした」と兵藤文市・阿波池田駅長。

 「スタンプがなくなっている」−。事件の知らせは2月に入り、唯一の駅利用者の住民から寄せられた。15日、坪尻駅を管理する阿波池田駅員が、駅の待合室で、盗難防止のチェーンが切られ、スタンプが持ち去られていたのを確認。4日後の19日に県警三好署に盗難事件の被害届を出した。

 阿波池田駅員は2週間に1回ほどのペースで、坪尻駅の清掃や様子見に訪れるが、駅員が最後にスタンプを確認したのは1月26日。その後、盗難が確認されたのは2月15日だが、駅員が手がかりを求めて待合室内を調べたところ、訪れた人が自由に書いてもらうよう設置した「駅ノート」に2月7日の日付で「スタンプがなくなっている」旨の記載があり、「十数日ほどの間の犯行」と推定される。

 三好署は窃盗事件として捜査。犯行は「1月26日午後2時〜2月15日午後2時の間」とし、23日には阿波池田駅の管理担当者とともに、“犯行現場”となった坪尻駅・待合室の実況見分も実施。定期的にボランティアで駅の清掃などをしている人たちに、不審人物がいなかったかどうかなど聞き込み捜査もした。

 また、盗品出回りの手配も。捜査関係者は「秘境駅と呼ばれる、限られた人しか知らない場所での盗難事件だけに、山間部の道路から降りてきての“流し”による犯行とは考えにくい。やはり考えられるのは悪質なマニアによる犯行ではないか。秘境駅スタンプという珍品だったので、ネットオークションにかけられる可能性も視野に警戒した」という。

 ●奇跡的な“帰還”

 「いずれにせよ、盗まれたスタンプは戻ってこないだろう」。阿波池田駅や住民グループ「おおぞら会」の関係者は落胆した。スタンプは平成20年5月、「坪尻駅を訪れた観光客たちの記念に」と、おおぞら会の川人敏之会長(63)らが制作し、駅に設置した。「スイッチバックを通過する列車を入れた素晴らしい図案。それに下車証明として多くの旅人が思い出を押印していった、人々の思いが詰まったスタンプです」と兵藤駅長。

 防犯カメラもなく、犯行の目撃情報も皆無という、「捜査をするにも“お手上げ”の状態」が続く中、事件は思わぬ展開を見せる。

 次の舞台は、徳島から遠く離れた津軽半島・青森。4月22日、青森市郊外にある無人駅のJR津軽線「中沢駅」を巡回のために訪れた蟹田駅員が、JR東日本企画旅行のPRパンフレットなどが置かれたケース内に、坪尻駅スタンプが放置されているのを見つけた。

 そして翌23日、蟹田駅から、坪尻駅を管理する阿波池田駅に「坪尻駅スタンプがある」旨の電話連絡が入った。“吉報”を受けたのは阿波池田駅の木村仁則・管理総括助役。「蟹田駅の方はスタンプが盗まれた経緯などを全く知らないようでした。私も、いきなり蟹田駅といわれてもピンと来ませんでした。青森で発見されるなんて思いつかず、ただ驚いた」と振り返る。

 盗難の被害届が出されていたため、返還手続きはスムーズに進んだ。蟹田駅から青森県警外ヶ浜署、徳島県警三好署へ移送された。

 5月14日午後、記念スタンプが盗難から約3カ月ぶりに坪尻駅へと戻され、地元関係者を交えた再設置のセレモニーが盛大に催された。セレモニーには、おおぞら会のメンバーや鉄道ファンら約30人が集まり、“奇跡の帰還”を果たした記念スタンプが兵藤駅長から川人会長に引き渡された。

 スタンプを駅の待合室に再度、設置した川人会長は「戻ってきてくれて本当にうれしい。もう1人旅はしないでほしい」と笑った。

 ●“災い”転じて…

 JR四国広報室によると、盗難場所の坪尻駅から、発見場所となる青森の中沢駅までの距離は片道約1300キロで往復約2600キロ。しかし、「これはあくまで日本海ルートをたどったという想定で、東京方面回りの東海道ルートをたどったとすると、片道約1500キロで往復約3千キロに及ぶ」(JR四国関係者)とされる。

 今回の事件がニュースになり、地元では愉快犯による持ち出しなど、今後のトラブルを心配する関係者は多い。だが、駅に防犯カメラなどを置くわけにいかない。「秘境駅としての雰囲気がだいなしになる」というのが理由。盗難事件判明後から再度設置されるまでの間は、予備のスタンプを阿波池田駅改札口横に置いたが、「やはり坪尻駅で押してもらうことに値打ちがある」と兵藤駅長。利用者の良心だけが頼りだ。

 一方、地元でにわかに持ち上がっている計画は「青森ツアー」。スタンプがたどった足跡をたどるとともに、発見された中沢駅や蟹田駅を訪ね、発見に協力した関係者へのお礼のあいさつ回りをするという。「世間の注目を集め、坪尻駅に足を運んでもらうきっかけとしたい」とは川人会長。

 なお、坪尻駅では昨年3月、訪れた旅人が思いをつづった駅ノート9冊が盗まれる事件も起きたが、そちらは未解決。三好署は「来訪者が勝手に置いたものもあり、誰の所有物とも特定できず、被害届も出ていない」という。

 「ぜひノートも返していただきたい。9冊のノートを待合室にそっと戻してくれたら、それでいい。誰も持ち去った人のことを責めるつもりはありませんから」と川人会長は話す。関係者が駅ノートの“身”を案じる日々は続いている。

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2010年06月07日

【ゆうゆうLife】病と生きる ギタリスト・寺内タケシさん(71)(産経新聞)

 ■がん経て検診の大切さ痛感 体にもメンテナンスは必要

 ギタリストの寺内タケシさんは平成13年暮れ、大腸がんと告げられ、翌年に手術を受けた。それまで入院した経験はゼロという寺内さんだったが、その後も肺気腫(はいきしゅ)などで手術を経験した。現在は人間ドックや血液検査を定期的に実施。楽器だけでなく、自分の体も入念にメンテナンスしている。文 森本昌彦

                   ◇

 自覚症状は何もなかったんですよ。医師からの宣告なんていう大げさなものもなかった。平成13年の暮れごろ、親しくしているお医者さんに「クルーザーで東京湾に出ようよ」と言われて。出かけると、「ところで、話があるんだ」「何だ?」と言うと、「がんだ」というわけ。「治せばいいじゃないか。帰ろう」。それで終わりですよ。

 後から分かったことですが、検便で見つかったみたいです。告げられたときの感想? がんなんてよくある話だし、「治せばいい。治んなきゃ死ぬだけだ。いいじゃないか」と思いましたね。信頼している医者がそう言うんだから、その通りにやればいいんですよ。

               □  ■  □ 

 入院したのは次の年の2月。オリエンテーションで「脊髄(せきずい)への麻酔の注射をやるのか」と聞くと、看護師長が「やる」と言うんです。どうしても嫌だから、「帰る」と言って立ち上がったんですよ。そうしたら「男として情けない」と言われてね。それでも「帰る」と言うと、医者が協議してマスクによる麻酔になりました。

 医者が「痛くない、痛くない」と言っても、医者は痛くない。こっちが痛いんだから。病院はおかしいことがいっぱいありますよ。

 だけど、主治医はいいこと言いました。手術の後に傷跡を見て、「寺内さん、病気は治りました。あとは傷だけです」。これほど患者を安心させる言葉はありません。「えらい、褒めてとらす」と思わず言いました(笑)。

 麻酔されて寝ていたから手術のことは分からない。大変だったのはその後。病院に入院したのが初めてで、うちの奥さんも看護に慣れていない。入院中は電動ベッドだったんですが、「腰の感じが良くないから起こしてくれ」と言うと、起こしすぎて「痛いっ」となっちゃった。

 個室にはトイレも付いていたけれど、用を足すためにそこまで歩くのも痛い。溲瓶(しびん)を使うことにしました。ところが、うちの奥さんが瓶の口を下に向けたまま取ったから、全部ベッドにこぼれちゃった。ナースステーションからみんな来て、「駄目よ。こぼしちゃ」っておれが言われちゃった。

 入院していたのは1週間ぐらい。駄目なら駄目だし、よければ治るんだから。信頼している医師に預ければいい。深刻になっちゃいけない。「新国劇」の役者じゃないんだから(笑)。

               □  ■  □ 

 〈その後、寺内さんは肺気腫や不整脈で手術を経験。今は定期的に検査を受け、自らの体をチェックしている〉

 人間ドックは3カ月ごと、血液検査は毎月、心臓の検診は半年に1回受けています。それぐらいやっていれば自分で納得できるし、未然に病気を防ぐことができる。病気になっても、初期の段階できちんとした治療をすれば大事にならない。事前に察知することが必要です。

 入院中になぜか、ギターとアンプのメンテナンスのことを考えました。いいギターを弾こうと思ったら、完璧(かんぺき)にメンテナンスをしていないといけない。人間の体も同じじゃないかと。ある人はこんなことを考えること自体が病気だと言うけれどね(笑)。

 おれはいいギターを弾くために生まれてきました。だから、健康でなければならない。悪ければ治せばいいと思っています。自分の体のことを分かり、指示できる「指示医」は自分しかいない。自分で考えていいと思ったことをやったらいいと思いますね。

                   ◇

【プロフィル】寺内タケシ

 てらうち・たけし 昭和14年1月、茨城県生まれ。5歳からギターを始める。関東学院大学在学中にプロ活動を始め、37年に寺内タケシとブルージーンズを結成。ファンからは「エレキの神様」として親しまれ、精力的な活動を続けている。現在は「バンド結成50周年祭り」で全国各地をツアーしている。

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posted by タサキ ミサオ at 23:40| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月21日

<国際バラとガーデニングショウ>21万人が来場し閉幕(毎日新聞)

 埼玉県所沢市の西武ドームで開かれていた「第12回国際バラとガーデニングショウ」(毎日新聞社、NHK、スポーツニッポン新聞社でつくる組織委員会主催)が17日閉幕した。女優の夏木マリさんが、自らも参加するアフリカの途上国にバラ園をつくるプロジェクトを歌やトークで紹介した。

 会期中の入場者数は21万1259人。期間中行われたバラ切り花コンテストの大賞受賞者は次のみなさん。(敬称略)

 《12日》吉池貞蔵(岩手県花巻市)《13日》横山路子(東京都杉並区)《14日》石橋和子(千葉県神崎町)《15日》石橋五夫(同)《16日》神谷京子(愛知県碧南市)《17日》大橋総子(栃木県小山市)

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世界で一つだけのバラ 命名権はあなた(2/2ページ)

<リコール>折りたたみ椅子で指切断1件 1073台回収へ(毎日新聞)
鈴木俊一氏死去 石原知事が追悼 百歳訪問の再会前に…(産経新聞)
国民投票法、18日に施行=憲法改正原案、提出可能に―審査会休眠で審議できず(時事通信)
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タクシー運転手に男が刃物突きつけ現金6万円奪う 東京・文京(産経新聞)
posted by タサキ ミサオ at 11:46| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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